体重の管理

毎日、体重を測定しているが、時々、突然一日で２キロくらい体重が増加している事がある。ほとんどの日は５００グラムくらいの変化しか出ないので、これは明らかに異常だ。人間の身体で一日でこれだけの変化をきたすものは水分しかないので、当然水分が増えたとしか考えるのが自然だろう。ビールは好きで日によってはかなり飲むが、ビール自体に利尿作用といって水分を尿として出す薬理作用があるから、ビールのせいだとは考えにくい。

後は考えられるものとして塩だろう。塩分を摂りすぎると、これは水分を身体に引っ張り込む作用があるので、飲んだ水分をそのまま身体に溜め込んでいる可能性がある。そう考えてチェックしてみると、急に２キロくらい体重が増えた前の日の夕食は塩分の多い献立の事が多いようだ。そう考えると塩が怪しいという結論になる。一度献立を見なおしてみる必要があるかもしれない。

ただこれは身体の水分が増えているだけなので、別に太ったという類のものではない。肥満とはあくまで体の脂肪が増えた状態を指すので、たんぱく質や水分が増えた分には肥満とは関係ない。この場合の水分も１〜２日で身体から出て元の体重に戻ると思われる。この辺りを誤解している方もいるようだが、腎臓に障害がない限り過剰な水分はいずれ出るものなのだ。逆にいえばダイエットと称して水分を控えるのはまるで意味のないことだ（タイトル戦を控えたボクサーが、ぎりぎりの減量のため水分を取らないのは、それなりの意味があると思うが）。

それにしても現代の飽食社会で、体重を適正に管理するのはなんと難しいものか。私も以前報告した片足１．４キログラムのウオーキングシューズを使い出して、簡単に体重を減量できると思っていたら、何の事はない７３キログラムからはぜんぜん減らない。カロリー計算からは減量しても良いはずなのに、計算が甘いのか、年齢と共にホルモンバランスが変わってきているのか以前のように計画通りには進まないようだ。

私がどうしてこれほど体重管理に拘るかといえば、これも以前述べたように両親が糖尿病、肥満や高血圧の遺伝を濃厚に持っているからで、禁煙をしている今、私の健康管理はほとんど体重管理にかかっているといっても過言でないからだ。ダイエットが簡単ならば今巷で出まわっている無数のダイエット本や怪しい健康法もないはずだが、やはり飽食の時代に体重を適正の保つというのは「言うは易く行うが難し」の典型なのだろう。

幸い今のところ、血糖値も中性脂肪も正常値にあるのでせっせと歩いて、少しでも適正体重に近づきたいと思っている。季節的には今がウオーキングには最適の時期で、朝、夕に歩いていると本当に清々しくて気持ちが良い。往復で５０分歩いているが、出きればもっと歩きたいくらいだ。しかし、これも歩いて自宅まで帰りついてビールを飲み始めると、わざわざウオーキングのために出掛ける意欲はなくなるので、歩く時間はこのあたりが限度のようだ。

考えてみると、私のように飽きっぽくて意思の弱い人間が、かれこれ５年もの間ウオーキングを続けていられるのは、自宅と診療所がちょうど良い距離に離れているということにかかっているわけで、この幸運に感謝しなければならないだろう。これからもできるだけ徒歩通勤を続けながら、目標である７０キロジャストを目指して行こうと思う。