ベストスコア

今週の日曜日に非常に嬉しい事があった。ＦＧＯＬＦと言って、ニフティ・サーブ（パソコン通信）のゴルフフォーラムの競技があり、アウトもインも３９、トータル７８でベストグロス（ハンディキャップを加味しないグロススコアで一等賞）を獲得した。しかもこのスコアは私の２５年に及ぶゴルフキャリアの中で、今まで一度も出したことのないベストスコアなので、まさに天にも昇る気持ちだ。と言っても、ゴルフをしてない人にはなかなか理解できないと思うが、これにはいろいろな事情があるので、それを説明してみたいと思う。

普通、ゴルフを２５年もしていると、ちょっとセンスのあるプレーヤーならとっくに出しているはずのスコアだと思うが、私の場合は今までのベストが７９で（始めてこのスコアを出したときは、非常に嬉しかったが）、どうしてもそれ以上は出なかった。これはいろいろ原因はあると思うが、やはりゴルフのセンスと言う意味ではイマイチ恵まれてないのだと思う。と言うのは練習も週に一回はしているし、ラウンドも結構こなしている。ホームコースも自宅から近くて５分で行くことが出来る。要するに、ゴルフをする環境にも恵まれているのだ。

人間やはり、ある程度は持って生まれた資質が、勉強にしてもスポーツにしても上達するには大きく影響すると思う。残念ながら私の場合はゴルフに関してその点ではあまり恵まれてないようだ。しかし、私の場合はゴルフが面白いと言うこともあるが、自分にセンスがないと思うと余計に意地になってゴルフにのめりこんで行ったように思う。思えば、私の父親は学生時代に野球をしていたせいもあるのだろうが、４０歳台半ばでゴルフを始めて数年でハンディキャップが１０になった。私の場合は、２２歳から始めてまだハンディキャップが１０だから、亀さん状態で素質では全く敵わないと思う。

あれは私が中学生の頃だったと思うが、親父のゴルフについて行ったことがあった。一緒にラウンドしていた人は当時の西鉄ライオンズの捕手を辞めたばかりの人で、見るからに強靭な体躯をしていた。打ち出すボールは凄まじい威力で遠くまで飛んでいった。それでも親父は白熱の勝負をして最終的に勝って、そのライバルを悔しがらせていた。今思い返すと、その当時の親父の打つボールも相当威力のあるものだった。今の私は当時とは格段の進歩を遂げたクラブ、ボールで打っているが、その頃の親父と飛距離的に変わらない。その親父も今は歩くのさえおぼつかないほどの老人になってしまい、ゴルフなど出来ない状態になってしまったが・・・・。

私の場合は、身長が１７６センチで体重も７３キロだから、外見は力も強く上手く見えるようで人からは「ゴルフはお上手なんでしょう！」とよく言われる。ところがこれが全くの見掛け倒しでパワーもないし、器用さもない。今でも自分の思うようにボールを打てないことが多い。進歩も遅く、ベストスコアの更新は何年かに一度あれば良いほうだ。それだけに自分なりのベストスコアが出ると非常に大きな達成感があるし、嬉しいものだ。

ここにスポーツや習い事の面白い部分があって、私の場合はテニスや卓球では比較的短期間に上達して行った。しかし、それらのスポーツではイマイチ興味が持続しないで、止めてしまった。その反面、ゴルフになるといくら練習しても、思うようにボールを打てないのが癪に障るのか、どうにかしたいと言う欲求が強く、ほとんど毎週練習にも精を出している。多分、ゴルフもスンナリ上達していたらこれほど熱中しなかったと思う。時々、あまりの不甲斐なさに「もうゴルフは止めてしまおう！」と思うこともあるが、そんな時に神様はベストスコアと言うご褒美を与えてくれるようで、それを支えに未だに止めずに続けている。

今度のベストスコアは何時になるのだろうか？　次は７７とか７６になる訳で次第にベストスコアを出すのは条件的に難しくなっていって、そのうち、ベストスコアが出なくなってゴルフ人生は終わってしまうのだろう・・・・。 それまでせいぜい、ゴルフライフを楽しんでいきたいと思う。