交通事故

日頃、自分ではまず起こすことはないと思っていた高速道路での交通事故だったが、先日遂にやってしまった。これは全くの居眠りで、いくつかの教訓も含んでいるようなので、恥を偲んでここにアップしてみようと思う。１２月１日に熊本で開催されるゴルフコンペに参加することになり、その前日に久しく会ってなかった旧友と熊本で一杯やろうということになった。３０日の土曜日は仕事を終えると、楽しい週末を期待しつつ熊本に向った。この日は天気が下り坂で曇っていたが、まだ雨が降るというところまではなかった。

一般道路を渋滞もなく順調に進んで、高速道路に入っていった。ところが高速を３０分くらい走っているとどうも様子がおかしい。異常に眠いのだ。これは拙いと思って、頬っぺたを叩いたり大声を出したりして睡魔を追い払おうとしたが、まるで効果がない。考えてみれば、昨日は睡眠時間が普段よりもかなり少なくて、しかも普段昼寝を少しとるのだがその日は昼で診察が終わると直ぐにショッピングに行ったりしてそれもなかった。おまけに高速道路を走っているうちに雨が振り出して、時速１００キロメーターくらいの高速道路としてはゆったりしたスピードで走らざるを得なくなった。ある程度、スピードを出していると緊張感で余り眠くはならないのだが、このくらいのスピードではどうも緊張感に欠けてくる。

どうにかして睡魔に打ち勝とうときつい戦いを繰り広げていたが、遂に負けて寝入ってしまった（と思う）。気がついたのは「ガガーン」という音と衝撃で目が醒めた時なので、それまで眠っていたことになる。この間がどのくらいの時間なのか分からないが、それほど長い時間ではなかったと思う。と言うのは、ぶつかった後の時速は寝てしまう前と同じで１００キロ位だったし、同じ車線をまっすぐ走っていたのでそう推測しているのだが・・・・・。衝撃を感じた瞬間にしたことは、何にぶつかったのか、また時速はどのくらいなのかの確認だった。これは殆ど瞬間的に行なったことで、ぶつけたのがガードレールだったので一安心した。それと後続車がかなり車間距離をとっていたのは、私が蛇行運転をしていて危険な雰囲気を振り撒いていたためかもしれない。

今回はチョッと間違うと車や人に衝突したかもしれない訳で、後から考えるとぞっとする様な体験だった。やはり車で眠くなった時には絶対に車をとめて仮眠を取るべきだと思う。もちろん、そんなことは頭では分かっていたのだが、これは絶対に守った方が良い。と言うのは、一旦眠くなるとどうしようもないもので、今回のように寝入ってしまう瞬間はまるで記憶にないので、眠いと思っているうちに次の瞬間には「ドーン」ということになる。やはり睡魔を感じたら出来るだけ近くのパーキングなどに車を止めて仮眠を取ることが必要だろう。

それにしても衝突の瞬間は大音響が響いてどうなっているのだろうと思ったが、車は思ったほど破損してなかった。と言っても、フォッグランプが破損してヒューズが切れていたためにウィンカーがつかず、ボディーの右側はガードレールに当たったためにヘッドランプの横から最後部まで傷ついていて、またドアが変形したために開閉に苦労するくらいのダメージは受けた。それでも事故の瞬間の衝撃と音からすれば予想外に小さなものだった。

しかし後でこのドアには散々な目に会った。変形したドアは蝶つがいが痛んでいるらしく、開閉時に「ギリギリ、ガッタン」と大きな音を出すものだから、ホテルの駐車場やゴルフ場で周りの者の注目を一身に浴びることになってしまう。おまけに傷だらけのボディーなので、「お前、いくら不況とは言え、よくこんなボロ車に乗っているなあ」という声が聞こえて来そうで、これは「穴があったら入りたい」心境だった。車は一週間で新車のようになって戻ってきた。体に傷害を受けなかったことと、車両保険に入っていたために殆ど手出しなしで修理できたことが不幸中の幸いだと言えるかもしれない。