遂にシングルに！

昨年最後のこのコラムで、ハンディキャップが上がらなかったと書き込んだばかりだが、その直後にビッグなプレゼントを貰った。なんとホームコースの若松ゴルフクラブよりハンディが９に昇格したという通知が１２月３１日に届いたのだ。ハンディキャップを審査する会議はもっと早く開かれているはずで、こんなに押し詰まって通知が届くのはどういうことだろうと不審に思っていたら、２５日に他人の所にこの通知が誤って配達されていたことが後で判明した。

実は私と同じ日にもうひとりHD９に昇格した人がいて、その人の家に彼と私の分２通の封筒がピッタリと糊付けされたまま配達されていたそうだ。彼は気づかずに開封したので、事情を説明してゴルフクラブに私の封筒を届けてそこから再度私の自宅に配達されたので３１日になったとの事だった。ということで、本来はクリスマスプレゼントになるはずのこの通知がお年玉とどっちつかずになったのだが、勿論そんな事はどうでも良くて大晦日のビッグプレゼントに小躍りして喜んだのだった。

私自身乏しい才能でよくぞここまで来たという感慨もあるが、２７年も要してシングル（ハンディ９以下）になるのはチョッと珍しいパターンではないだろうか？　大体シングルになるような才能に恵まれた人はもっと早い段階（５年〜１５年くらい）でシングル入りを果たす人が多いように思われる。２０年もやってシングルになれないプレーヤーは結局HD１０〜１５止まりで終わってしまうプレーヤーが多いように思われる。私のように２２歳で始めて４９歳でシングル入りを果たすプレーヤーは少ないだろう。

これにはいろいろな要因が考えられるのだろうが、やはりゴルフに関しての運動能力が大きな原因に挙げられるだろう。私の場合は、身長１７６センチ、体重７４キロと外見からはスポーツマンに見られることが多く、外交辞令もあって「ゴルフをされるんですか、シングルなんでしょう！」と言われるケースが多い。ところが実際は見掛け倒しで骨格も筋肉も強くなく、ボールを打ってもそれ程遠くには飛ばないしスウィング中にも体はぶれやすい。これはゴルフに於いてはかなり不利な条件だ。やはり強い筋肉でボールを遠くに飛ばすことはゴルフに於いては大きいアドバンテージになる。これはほとんど持って生まれた能力によって決まるようで、天賦の才のあるゴルフ友達を見ていると、いとも易々とロングドライブを放っている。

しかし、自分にない資質についてあれこれ不満を言っていても解決には結びつかない訳で、ない物ねだりをする暇があったら練習に精を出して自分のプレースタイルを確立するしかないだろう。現に抜群の運動能力がなくても、練習に継ぐ練習を自分に課してシングル入りするプレーヤーを何人も見てきた。私の場合はそれ程ハードな練習を集中して行なったという程ではないが、どちらかというとこのタイプだ。

ゴルフについてはこの１５〜２０年間を考えてみても、週に１〜２回は練習場に行って球を打ってきたと思う。ただし、シングル入りを目指すような人は週に４〜５回乃至は毎日のように練習場に行って球を打つほどにゴルフ狂いの時期を持つことが多い。また、そういう集中力のある人でないとなかなか上達しないのがゴルフだともいえるだろう。私の場合それはなかったが、２７年という時間にものを言わしてゴールに辿り着いたという感じだろうか？

振返れば、今までの人生に於いて、節目節目で高く聳える壁を乗り越えて大きな達成感を味わってきた。高校や大学入試の合格、医師国家試験の合格、大学院に進んで博士号の取得などそれぞれ苦労も大きくそれだけに喜びもひとしおだったが、これらはその成就までに要した時間はそれぞれ３〜６年間ということになる。それが今回は達成までに２７年間も要していて、その上これまでの場合と違って仕事や進路に関係のない趣味の分野での成果になる。それだけにまた違った達成感と喜びを感じている。