若貴

最近、テレビのワイドショーでは貴乃花親方が毎日登場して盛んに自説を披露している。今までほとんど貴乃花はテレビに登場しなかったので、ある意味新鮮で彼の新たな 面を理解できた感じがする。もう７〜８年前だろうか、貴乃花関洗脳騒動以来、お兄ちゃんの若乃花は明るく一般社会から見ても常識があるのに対して、弟の貴乃花は洗脳されていて暗いしどうも 判断力が正常ではないというイメージが強かった。

しかしこの１週間、毎日のごとくテレビに登場しているのを見ていると、どうもそういう見方は偏ったある一面しか見てなかったように思えてきた。貴乃花の話し振りは穏やかながらも言うべきところはしっかり主張しているし、論理的にも矛盾はあまり見られない。若乃花にも是非出てきて２人で話そうと呼びかけて いるし、また自分が間違っているところはそれを指摘するようにも呼びかけている。

それに対して以前はあれほど饒舌だった若乃花は、貝のように口を閉ざしたまま表面に出てこない状態だ。その割には裏でマスコミなどに相続問題の情報は流しているようだ。これを見ると若乃花の主張するように、四十九日法要が終わるまで騒ぎを大きくしたくないということが 果して本当の理由なのか疑問が生じてくる。

そもそも若乃花は自分の意志で相撲界を出てしまった人間だ。相撲界は古いしきたりの残る社会で一旦 外へ出た人間は親方として残ることは出来ないし、当然年寄株の権利も行使できない。それは自分で出る決断をした段階で覚悟が出来ているはずだ。それをいまさら弟に年寄り株を買い取れと要求するのはあまりに都合の良い考えではないだろうか？

貴乃花部屋は今一人の関取も居ないし財政的には大赤字でどん底状態からのスタートであり、相撲に関した資産は全て貴乃花に進呈するのが兄としての思いやりだろう。 それを相撲界の厳しさを味わうのは御免だが、一般社会のように親の遺産は当然の如く求めるというのはあまりに良いとこ取りの身勝手な要求だと思う。 勿論、法律上ではこういう話は通用しないかもしれないが、若乃花自身はチャンコ料理店も５件保有して経営も上手く行っているしなおかつ芸能界でも売れっ子だ。あまりにセコイ相続騒動は止めるべきだと思うが・・・・。