堀江メール

民主党永田議員の国会での武部幹事長の次男に対する爆弾発言から一週間たったが、永田町は未だに騒ぎが落ち着いていない。初め民主党の攻撃がどう展開するのかと思っていたが、今では攻守入れ替わってきて民主党が窮地に追い込まれている。本日、３時から小泉首相と前原党首が国会で討論する予定になっているが、その結果次第では前原党首の首が飛ぶような事態に発展しかねない状況だ。

そもそも永田議員が出所のあやふやなメールのプリント一枚を元に、国会で武部幹事長を攻撃したことがこの問題の発端となっている。そしてその後このメモは自民党だけでなく ＩＴ 専門家からも偽者との見解がほとんど定着してきているようだ。どうしてこれほどの低次元の情報に国会議員が飛びついたのか今となっては理解し難いと言わざるを得ない。

彼は少々おっちょこちょいの所があり、今までも３回の懲罰動議を出されている。どうも議員仲間では軽い人間だと思われているようだ。しかし彼は東京大学を卒業後に大蔵省に入ったくらいで、実際はかなり優秀な人材だと思う。そのような超エリートが与党自民党でなく、野党の民主党に入ってことを見ても、結構熱血漢で正義感の強い人間なのだと推測される。 それだけに好感も持てるし、今回のことはもっと隠された情報を持った上でのことだと信じたい。

国会が馴れ合い状態で談合体質だったらこれは拙いことなので、彼のような 懲罰動議を屁とも思わない元気者が居ることは悪いことではないと思う。ただし今回軽はずみな行動で、その将来を自ら潰しかねないような自爆的行動を起こしたとすれば全く残念に思う。また民主党もこのような人材をじっくり育て上げるというシステムが未熟なのだろうか。

逆に言えば、一党独裁で歴史の長い自民党とは相当熟成の差があるのかも知れない。 こんなことではますます自民党がのさばって日本のためにならないし、それは今度のことでさらに助長されることを危惧している。

という状況で、このコラムを書き始めた頃は夕方にはある程度の決着が付いていると思っていたが、どうもはっきりした決着はつかないままだったらしい。 しかし前原党首初め民主党幹部が、あの怪しげなメール一枚だけで自民党幹事長武部氏を攻撃することにゴーサインを出したとはどうしても考えにくいが・・・・。