ＤＮＡ鑑定

遂に横田めぐみさんの夫の正体が判明した。やはり以前から推測されていたキム・ヨンナム氏だった。彼は１９７８年キャンプ中に１６歳で北朝鮮によって拉致された韓国人だ。これは現在生存している彼の母親や姉と娘のキム・ヘギョンちゃんのＤＮＡを検査して、９９％以上の確率で親子関係が確かなことが判ったものだ。

北朝鮮としてはヘギョンちゃんの父親の遺伝材料を出していないのでタかをくくっていたんだろうが、これだけの材料があればキム・ヘギョンちゃんのＤＮＡに祖母と祖父（ 彼は既に死亡しているが、姉から突き止めることができる)のＤＮＡが引き継がれていることで、その間に居る父親の遺伝情報を知ることが出来る。

結局、今回ヘギョンちゃんの遺伝子にはキム・ヨンナム氏の父と母の遺伝情報がバッチリ引き継がれていて、それはキム・ヨンナム氏を介さずしてヘギョンちゃんに送られることは あり得ない。 つまりヘギョンちゃんの父親はキム・ヨンナム氏に間違いないということだ（当然、横田茂さん夫婦のＤＮＡもヘギョンちゃんに引き継がれているのは確認されている）。これだけのことが判れば北朝鮮が言っていた「めぐみさんの夫は北朝鮮の人間だ｣ということが簡単に嘘だと分かる。 そもそも北朝鮮の主張しているヘギョンちゃんの父親キム・チョルジュン氏の存在さえ怪しい。

毎度のことながら北朝鮮の嘘には辟易するが、あの国は嘘をつく割には間抜けなところが多く、ついた端から嘘がばれてしまうことが多い。今回もそうで、「(１、２、○、４)　この 問題で○の中は７です」と言っているようなものだ。それだけ科学のレベルが世界標準から立ち遅れているとも言えるだろう。

こんな国でも核兵器保持をほのめかしているだけで、どの国も手を出せないのだから情けない話だ。こういう時には真っ先にしゃしゃり出るアメリカにしてもイラクやイラン問題が片付かないとどうしようもないのだろう。日本としても取りあえずは経済制裁をちらつかせながら北朝鮮が力尽きるのを待つしかないのかもしれないが、それでは拉致被害者 とその家族は堪ったものではない。