Ｗ杯メンバー決まる

１５日にドイツ・ワールドカップ日本代表メンバーの発表があった。ほとんど予想通りでサプライズは久保が落ちて代わりに巻が選ばれたことぐらいだろう。私もこのメンバーが現状では日本最強のチーム だと言えると思う。いよいよこれからドイツでの本戦に焦点を合わせて準備を進めていくことになるが、毎度のことながらどうもマスコミを含めて甘い観測が多いような気がする。

ほとんどの解説者やサポーターは予選を突破して二次リーグ進出するだろうと言っており、ベスト８まで行くのではないかとの観測も少なからず見られる。しかしこれはどうだろうか、ほとんど 無謀な算段ではないかと思う。日本の属しているグループはブラジル、クロアチア、オーストラリアの国々が 対戦相手だが、このうちの一カ国にでも勝つことは相当難しい。

ブラジルはもちろん世界ナンバーワンの最強国だし、余程の事が無い限り引き分けにも持ち込めないだろう。クロアチアは天才的なプレーヤーを多く排出してきた旧ユーゴスラビア ６共和国のうちのひとつで、クロアチアになった現在でもヨーロッパの強豪国だ。現に地区予選も全勝でトップ通過を果たしている。また先日はその地区予選でクロアチアに負けてワールドカップ出場を逃したブルガリアに 、日本代表チームは力負けを喫している。順当に行けばクロアチアの楽勝とは言わないまでも、日本は相当苦戦を強いられる展開になるのは間違いない。

評論家などが日本チームの勝利は堅いと言っているオーストラリアだが、ここの選手はほとんどがヨーロッパの強豪チームで活躍している選手で構成されていて、その選手数は日本より圧倒的に多い。彼等はイタリアやスペイン、ドイツなどの強豪リーグで日夜しのぎを削っている選手なので、Ｊリーグ主体の日本チームよりその実力は上回っているとの評が一般的だ。 おまけに前回Ｗ杯で韓国をベスト４に導いた名将ヒディング監督に鍛えこまれていて、身体的にも大型強靭なこのチームにも日本はかなり苦戦が予想される。

結局、冷静に見ると日本は予選突破どころか予選リーグでの一勝もかなり難しい現状だと思う。それなのに今のようなマスコミの能天気な楽観論ばかり流していると、冷徹な現実が明らかになった場合に失望が増幅されるのではないかと危惧 している。と言っても、ここまで来たらラッキーパンチでも何でもよいので、予選を突破して欲しいと 思っているのは私も同じだが・・・・。