グローイング・アップ

先週の土曜日は珍しいことに家族５人全員が偶然にも福岡市に滞在している状態になった。偶然と言っても、長女と長男は福岡市で大学生活を送っているのであたりまえなのだが、次女が受験のために妻と前日から久留米市に泊まっていて試験終了後に天神でショッピングをする 予定になっていた。私は福岡ドームに隣接したシーホークホテルでの学会参加のため、この週末は福岡に一泊することになっていた。

このように博多で家族全員が揃うのも珍しいことであり、どこか美味い所で夕食でもしようということになり居酒屋を予約した。予定していた研修会の実習も終わり、宿泊を予定していたホテルにチェックインのために向かったが、シーホークからホテルまでは本来なら１５分くらいで行くはずが週末の渋滞のせいで５０分くらいかかり気をもんだ。 しかし早めに出発したこともあり結局予約していた時刻までにはお店に着くことが出来たが、部屋に通されてみるとまだ家族は着いていなかった。

実はこの日は私は１２時３０分まで診療していて、そのままシーホークまで車を飛ばして着くなり学会場に入り込んだので昼飯抜きであった。その上にその場の様子では全員が揃うまでには時間がかかりそうだったので、おなかがグーグー鳴っていた状態だった。しばらく待ったが依然誰も来ないようなので、これではもう我慢できないとビールと刺身だけを注文して一杯始めることにした。空きっ腹にこの料理は染み渡るように美味かった。

ちょうど一杯飲み終えることに長男達と妻たちが次々に到着して全員が揃った。ビールで乾杯した後は、普段あまり電話やメールなども交わさないのでお互いの近況を尋ねたりして、あっという間に２時間あまりの食事会（と言うか、宴会）は終わった。実は食事会は ５人だったが、長女は試験準備のために来れなくて代わりに長男 のガールフレンドが席を共にしていた。

長男と大学でのクラスメートだという彼女は清楚で感じも良かったが、今回が初対面だった我々の興味深げな視線や遠慮知らずの質問受けて ほとほと疲れたのではないだろうか。それでなくても緊張するであろうボーイフレンドの両親や妹との初対面は多少気の毒だったような気もする。とは言いつつも、これに懲りずに、これからも仲良く付き合っていって欲しいものだ。

それにしても２０歳前後の数年間と言うものは人間の成長にとって相当に大きいようで、ほんの数年前はまだ子供だった我が子たちも次第に大人 への脱皮を感じさせるようになってきている。そのようなことに感慨深げな 一夜だった。