星野ジャパン

日本中の期待を見事に裏切った北京五輪の日本野球チームが帰ってきた。星野監督はかなり前から自信たっぷりに「金メダルしかいらない｣と大言壮語していたし、マスコミもそれが当然だと報道していた。私は日本チームはそんなに強くない 筈なのに 、そんなこと言っていたら後が大変だがなぁと危惧していた。結果は私の予想が悪いほうにバッチリ当たった状態になった。

オリンピックでの試合は完敗といって良く、韓国、キューバ、アメリカの上位３チームに全敗を喫している。またその内容も完全に力負けで上位３チームの打者は上位打線は勿論のこと下位打線まで力強くスウィングして、前半にリードされていても後半から打線の破壊力でひっくり返すケースが多かった。逆に日本は前半の僅かなリードを守ろうとするから、フォアボールを狙って消極的なバッティングやバントを繰り返していた。

これでは相手チームにまるで恐怖心を与えることが出来ずに呑まれる一方だった。逆に日本のピッチャーは相手のバッターの鋭い振りにビビッたように狭いコーナーを突くので、どうしてもフォアボールが多くなり自滅していった。 それと日本のピッチャーは自分のチームに点が入らないのを自覚しているので、一点もやれないとプレッシャーが重くかかっていた。こんな完全に力負けの状態なのに、星野監督は敗因を調整の失敗や選手の精神面に帰している。

こんなことでは日本の野球はいつまで経っても海外の強豪チームに勝てないと思う。ＷＢＣでラッキーパンチが当たって優勝したものだから、球界全体で日本の進む道を間違ったのかもしれないが・・・。ＷＢＣの時に王監督がスモールベースボールと言ってバントやスティールなどを主体にした野球を目指した。それ自体は間違ってないのかもしれないが、それがフォアボールやエラーを期待するような消極的な戦術に結びつくとやはり拙いだろう。こんな態度では相手ピッチャーは怖くも何ともないのでリラックスして剛速球を投げ込んでく るから威力のあるボールがストライクゾーンに入りやすくフォアボールも出難い。

敗因ははっきりと 力負けということを反省しないと今後の道は拓けては来ないだろう。これを精神論なんかでお茶を濁しておくと、いつまでも韓国やキューバ、アメリカの力強いバッティングの前に木っ端微塵にされることになる。日本人の体格にあったというスモールベースボールも結構だが、やはりその基本にはしっかり振り切るバッティングと思いっきり投げるピッチングがないといけないと思う。そうでないと相手に与える威圧感がなくなって、相手はやりたい放題に攻めてくることになる。

星野監督は次期ＷＢＣでの監督については態度をはっきりさせずに色気を見せているようだがこれはとんでもない。Ｇ.Ｇ.佐藤をレフトで使い続けるなんてまるで現場を知ってないとしか言いようがなく、一刻も早く辞退を表明して現場を知っている プロ野球の現役監督に道を譲るべきだろう。