コソボ問題

NATO軍のユーゴ空爆がどうやら袋小路に入りかかっているようだ。ユーゴのアルバニア系住民に対する虐待は酷いものでこれについては世界中でどうにか対処しなければならず、見て見ぬふりは出来ないと思う。またその対処が出来るのは今のヨーロッパではアメリカとNATO軍しかないように思う。時期にしても空爆を始めたのはあの時期しかないように思う。方法にしても初めから地上軍を繰り出すことも出来ないだろうから今の方法で間違いないように思う。

しかしこの空爆のためにアルバニア系住民に対する虐待が激しくなり、大量に難民が発生し、また虐待から逃れるために山の中を逃げ惑っているという。また誤爆のためにアルバニア系住民が犠牲になっているらしい。ある人達は空爆のためにアルバニア系住民が犠牲になるので即刻止めたほうが良いといっているようだ。確かにそのような面はあるせよ、このまま止めるとミロシェビッチ大統領の思うつぼでアルバニア系住民は悲惨な事になると思う。

今日も誤爆でアルバニア系住民が多数犠牲になったようだ。あまりに出来過ぎているようなのでユーゴ軍の自作自演かと疑ったがどうもそうではないらしい。アルバニア系住民は正に悲惨そのものでセルビア人からは虐待され、マケドニアなどの周辺国からも疎まれているようだ。 これでNATO軍からも被害を受けるようだと泣きっ面に蜂という状態だろう。テレビでもその悲惨な映像が放送されていた。

この空爆は是非続けるべきだと思う。セルビア人の非道さは公正に見ても酷いもので、ミロシェビッチ大統領はフセイン並の独裁者だと思う。 ここで手を引くとアルバニア系住民は民族浄化の標的になり悲惨な運命が待ち受けることになると思う。クリントン大統領はこんな時こそ思い切った手を打つべきだろう。どうもブッシュ前大統領と比べると外交に弱いような気がする。

それにしてもユーゴという国はなんと複雑で難しい国なのだろうと思う。日本なんかの対極にある国のように思う。民族は多くて歴史も複雑で どうも我々には理解しがたいところがある。こんな国の国民だと平和ボケした日本人からいろいろ言われるのは堪らないだろうが、やはり悪いことは悪いのであって早くもとの状態に戻す必要があると思う。多分、そうしないとNATO軍の空爆は終わらないだろう。

ただNATO軍にしてもこのまま続けばその後の処理を含めて困った事態になると思う。多分、ミロシェビッチもすぐには白旗を振らないだろうし その間アルバニア系住民に対する虐待は続くだろう。もしミロシェビッチが戦前の日本のようにずたずたになっても戦闘を続ける気ならこの紛争の落としどころはかなり難しいと思う。既にかなりの戦費を使っているようだし、これから先どこまで費用を使うことになるのか見通しがつか無い気がする。

この紛争後の復興やアルバニア系住民の帰還などを考えるといくら費用がかかるか分からないと思う。多分、その費用は日本などに出すように要求されることになると思うが、それでなくても不況なのに今の日本にそのような余裕があるのだろうか。せっかく上向きかかった景気がまた元に戻ってしまう危険性もあると思う。

やはり速く勝負をつける必要があるように思う。フセインに対したときと同じように毅然とした態度であたることが重要だろう。それにしても誤爆が多いような気がしてならないが。