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今イギリスのオーディション番組で一人のオバサンが凄まじい話題を巻き起こしている。彼女は４７歳の見栄えのしない普通の独身女性で、この番組に登場した時もあまりの場違いさに審査員や司会者が苦笑するほどだった 。ところがいざ彼女が歌い始めるとその歌声の美しさに会場中がやんやの大喝采を 浴びせた。審査員たちも狐に抓まれた様な表情で、最後にはその会場中がスタンディングオベーションで彼女を歓迎した。

この女性は数年前まで母親の介護をしていてその後看取り、読書だけが趣味だという質素な生活を送っていた。歌に関しても正式に教育を受けたことはなく、今まで教会のボランティアで歌った経験がある程度だったらしい。そんな彼女だったが 、母親は彼女は歌が上手いのでオーディションに出て大勢の前で歌うように生前言い残していたらしい。母親の遺言を忠実に実行したというところだろうか。

YouTubeで実際に見てみたが、確かに見栄えがしない外見とは裏腹にその歌声は人を感動させるパワーが感じられ不思議な魅力があった。アメリカの有名な女優があまりの感動で涙が止まらなかったと発言したのも頷ける。 一躍有名になった彼女自身がインタビューで「世間の人は外見で判断しすぎる」と発言していたが、そういう経過ゆえに説得力があった。

ところで今回の出来事は会場に居た人がこのオーディションを録画してYouTubeに投稿した事が発端になっている。 今回の件が世界中でこれ程の話題になったのも、YouTubeがなければあり得なかっただろう。世界の片隅で起こったことが、一人の素人投稿者によりあっという間に世界中に広まるというシステムがインターネットにより出来上がっているのだ。

私はあまりこのようなニュース系の投稿は見たことはなかったが、YouTubeは比較的良く使うほうだ。 それは外国のポップスやロックの楽曲をダウンロードして、それを聞いたり場合によってはカラオケの練習をするためだ。 このサイトでは驚異的な数の曲が網羅されていて自分の好きな曲のいろいろなバージョンを選択してパソコンに落とせる。私の場合で言えば、自分がマスターしたい曲に英語歌詞がカラオケのように載っているものを選択している。

と言うのは、日本語の曲の場合には普通にメロディーに合わせて練習すればよいのだが、英語の曲の場合には歌詞を見てそれをネイティブの歌手がどのように歌うのかを耳にしないとなかなか歌えない。特にテンポの速い曲は英語特有の歌いまわしのコツがあり、前の単語の最後の子音の発音と次の単語の最初の母音の発音をくっ付けたり、日本人の耳 にはほとんど聞き取れないくらいに弱く歌うとかまたは幾つかの単語をほとんど省略するくらいに歌うなど幾つかのコツがある。

日本語のようにほとんどの発音に母音が付いていて一語一語はっきり発音する言語と、英語のように子音が強調されていて子音だけの発音が多い言語ではその辺りがまるで違う。端的に言うと、母音をつけてはっきり発音する習性のある日本人がアップテンポの英語の曲を歌うと発音が付いていけないのだ。それらは歌詞と見比べて何度も聞かないと日本人には発声するのは無理で、 そのためこのサイトのような便利なツールは欠かすことが出来ない。 そういう訳で今週はYouTubeについてのちょっとした話題でした。