核ミサイル

どうやら新型インフルエンザが下火になってきたと思ったら、今度は北朝鮮がまた人騒がせな事をやらかしたようだ。２５日に地下核実験を強行して世界中が蜂の巣をつついたような状態だ。 国連安保理などでもいろいろ騒ぎ立てはするものの、相手は核兵器を既に手にしているだけに直接的な行動は最早取れないようになっている。悔しい話だが、この事態はここまで放置してきた 国際社会の責任だろう。

イラクのフセイン元大統領が生きていたら一体何と言っただろうか。自分の国はまったく核兵器など持ってないのにボコボコニされて、北朝鮮はこれだけはっきり持って核実験までしているのにアメリカなどの核保有国は騒ぐだけでなんの手出しもしない。この違いは明らかに最終兵器たる核ミサイルを手にしているかどうかの違いだ。

本当はこうなる前に十分に話し合って国際社会の仲間に入れるかボコボコニするかしかなかったのだが、もうこの状態になったらどうにも出来ない。後は相手の言うことを聞いて援助をどんどんしてご機嫌をとるしかないのだろうか。ふざけた話だが 、それを 避ける唯一の方法は日本が覚悟を決めるしかないと思う。つまり最悪の場合は北朝鮮の核ミサイルを打ち込まれる覚悟が出来るかどうか、それに尽きるだろう。

と言うのは、北朝鮮が最終カードとしていざとなったら核ミサイルをぶち込むと凄んでいるのは、当然だが打ち込む相手がないと成立しない。北朝鮮を攻撃すると、何処かの国へ核兵器を打ち込むという恐怖があるからアメリカさえも手が出せないのだ。まさか友好国の中国やロシアに 向かっては打てないしアメリカにも技術的にも報復を考えても実行できっこない。韓国は何やかや言っても同胞だし、初めから打ち込む気もないだろう。

ところが日本は占領時代から永年の怨念があるし、拉致問題などでも国際的に煮え湯を飲まされている。今もその根底ではとても友好とはいえないどころか恨みの気持ちは強いだろう。つまり 核ミサイルを撃ち込むとすると相手は日本以外には考えられない。早い話がアメリカは日本という人質を取られていると言っても過言ではないと思う。

もし日本の存在がなければアメリカは多分イラクのように北朝鮮をボコボコニするつもりだったろう。ところがそうすると空爆を免れた地下の発射基地から日本へ向けて多数のミサイルが飛んでくるのは自明の理だ。そして今の技術ではそのすべてを打ち落とすことは不可能だ。つまり日本は何発かの原子爆弾を浴びることになる。この惨劇はアメリカの責任になるからこの選択肢は絶対に取れない。

つまり完全に袋小路に追い詰められているのは日本とアメリカなのではないだろうか。どうしてこの問題をここまで放置していたのかと今更ながら思う。ただ実際に核ミサイルをぶっ放すとその後北朝鮮の指導者たちも無事ではいられないだろうから、口喧嘩の国北朝鮮の脅しだけの可能性は高いとは思うが・・・。