アスカ！
　

１１月１１日にモンド・セレクションのところでアスカのことを取り上げていたが、やはりと言うべきかどうか先週末にこの会社が農林水産省から表示の除去命令を受けた（コラムではア○カと表示していた）。それはこの会社は社長がテレビに頻繁に登場して、 オーガニック（有機）ということを目玉に大々的に宣伝しているのにも拘わらず、その総ての商品で有機とは表示できないほど少量かもしくは全く含まれてなかったと言うのだ。

以前からどうもこの会社は怪しいと睨んでいた私も、流石に「ここまでやるか！｣と言うほど酷い内容だった。有機と表示するには無農薬材料を95％以上使用する必要があり、規定以下の量しか含んでなければ表示は出来ない。それをこの社長は「 少しでも有機原料が入っていれば良いと思っていた｣と釈明している。

ところがアスカが勧告を受けたのは今回が初めてではなく、今年８月も今回と同じ内容の改善指導を受けていたのだ。それを無視してあれだけ頻繁にテレビ広告を打っていたことになる。これはもう不祥事と言うより詐欺と言ったほうが良いくらいだ。つまりこの社長はこれだけ 改善指導を無視すると早晩この会社の行為が社会問題化することは承知の上で、それまでに出来るだけ商品を売ってしまおうという魂胆だったとしか思えない。 アスカは違反商品で判っているだけで延べ２６万人に４０万点１７億円分を販売している。

この社長はテレビＣＭで「自信があるから電話はしません」と力説しているが、 あの表情はどう見ても怪しいと思う。しかしあれだけ巨額の被害が出ているところを考えると、ほとんどの消費者はその辺りについては全く不信感を持ってなかったのだろう。またそう感じさせないところが詐欺師の詐欺したる所以なのかもしれない。

コラムに登場させた ドモホ○ン・○ンクルもまだ社会的に問題化されるに至ってはないが、一度無料サンプルを請求するとその後の電話攻勢が激烈極まりないと苦情が浮上してきている。その内に新聞などでドカンと記事が出るかもしれない。リー○２１は今の段階では無風状態だが、これらの企業は ＣＭを見ていると詐欺とは言わないまでも良心的な会社とはとても思えない。

いつもこういうサギまがいの事件が報道されるたびに思うのだが、消費者ももっと賢くならなければいけないと思う。化粧品や発毛に関しては費用も高くて、被害額も甚大な場合が多い。デフレの世の中で極端に廉価な商品が売れている時に、 そのように苦労して倹約した身銭を詐欺的商法で失うのは馬鹿らしいではないか。