ツートップ辞任
　

鳩山首相も次第に袋小路に追い込まれつつあるようで、マスコミも首相の退陣に関する報道を連日発するようになって来た。このままでは今夏の参院選で民主党が大敗するのは目に見えており、それを回避するには首相の退陣しか道はないのは皆判っている。勿論、首相だけではダメで 、当然小沢幹事長も同時に辞めないと大勢は変わらないだろう。

そもそも現在の民主党の醜態は小沢幹事長と鳩山首相双方のキャラクターが作り上げた面が強いと思う。つまり豪腕と言われる小沢幹事長に一国の総理大臣が遠慮して、と言うよりはっきり自分の意見を言えずに事態を先延ばししすぎて今日の最悪の状態を招いたと思う。首相が政治と金のスキャンダルの時点で小沢氏を辞任させておいたら、こんな 無様な事にはならなかったに違いない。

小沢氏もマスコミで言われているような豪腕だけの人間でなく、彼自身もあまり人に意見を言うのが得意ではないのではだろうか。だから自分と意見の違う者を説得するのが苦手で、逆に取っ付き難い豪腕ぶりだけが目だって余計に周囲との意見の交換が滞る状態になっているように思われる。つまり二人ともそもそも政治家には不向きなタイプの人間だと思う。

これまで歴史上の政治家を見ても、優れた政治家やリーダーはどんな困難な状況においても粘り強く政敵を説得したり根回しをして、結局自分の信じる方向へ舵を切っている。そういう執拗な底力を最近の政治家特にこの二人の政治家は持ち合わせていない。結局この二人は現在の政治状況を打開できないと思う。

これは 一年前の麻生政権の末期とほとんど同じで、本来敵対する与党を打倒すべき野党がその政権が続くことを願っているという不思議な現象が巻き起こっている。つまり不人気な首相の下での選挙で 野党が大勝利を狙っている状態だ。麻生総理の時はそれが大成功して５０年ぶりの政権交代が起こった。

今回も首相を厳しく追求しないで鳩山首相の下で選挙を狙って、自民党の大勝利を画策しているようだ。そしてそれは多分計画通りに成功するだろう。唯一そのとおりにならないのは民主党のトップ二人が揃って辞任して選挙に臨むことだろう。 起死回生の道はそれしかないし、是非相して欲しいと願っている。

とここまで書いてきてお昼休みに入ると、驚愕の報道が待っていた。なんとこのツートップがそろって辞任とのニュースだった。

この後学校健診をすませて映画鑑賞、夕食を兼ねて一杯やっていたら１１時を過ぎてしまった。ということで時間もないのでこのまま午前中に書いたエッセイを載せておきます。それにしても民主党にとっては最高の結末になったものです。