ノルディック・ウォーキング

最近、ノルディック・ウォーキングを始めた。これはスキーのストック状の杖を突きながら歩くもので普通のウォーキングと比べて上半身の関与が大きいところが異なっている。 一般的なウォーキングは下半身を使う比率が大きく、上半身を鍛える要素が足りないと思っていたのでウォーキングをするにあたって迷わずこれをしようと決心した。そもそもウォーキング自体は１０年くらい前までは徒歩通勤をしていたのでかなり歩いていたんだが、本来の減量の目標を達成した後はモチベーションを失って止めていた。

それでもリバウンドなどがあればまた再開しようとは思っていたが、幸か不幸かリバウンドもなく７８キロあった体重が６６キロで安定していた。そういう事情で私ももう健康を考えてのウォーキングをすることもないだろうと思っていた。ところがこれまで妻が友人とウォーキングをしていたのにその友人が転居でいなくなり、 私がその代役でウォーキングをすることになった。どうせするなら以前から興味を持っていたノルディックをしようと早速ストックを買いにスポーツ量販店に行った。

ところがこの量販店は規模も大きく、取り扱っている品数もかなりに上るのだがこのストックは一つも置いてなかった。そんなに要望のない品なんだろうかと不思議に思ったが、帰宅してネットで調べるとこのストックを扱っている店がワンサカ出てきた。こんな風だから次第にネットショッピングが主流になって行くのだろうと思いつつ、 ネット上のそれらの店を訪れてみた。そうすると正式にはノルディック・ウォーキングポールというこのスティックは種類も値段もかなりのバリエーションがあり私の場合にどれを選択すればよいのかにわかには見当がつかないほどだった。

廉いものは２〜３千円くらいから上は４〜５万円するような高級品まであって、材質もアルミやカーボンなどさまざまだった。長さも身長にあわせてそれぞれ違ってくるし熟練度によってもその長さは変わっていく。結局、初めは廉価なものを購入してある程度このウォーキングに慣れた段階でちゃんとしたものを購入することにした。そこで５５００円に値引きされたポールの長さを調節できるタイプのものを購入して、自宅に届くのを待ってウォーキングを始めることにした。

数日するとその品は届いたが思ったより軽くて扱いやすい品物だった。私の身長に合わせて長さを１１０センチに調節して実際に歩いてみた。そうするとどうも歩きにくくそれ程上半身を使っている感触がない。そこでyoutubeでウォーキングの方法を調べたところ歩き方が全く間違っていたことに気付いた。私は杖のように体を支える感じで足の前にポールをついていたが、これは全く間違いで足の横辺りについてそのまま後ろにグイと押してその推進力で体を前方に進めるのが正しい方法だった。つまり杖ではなく、まさにスキーのストックの働きだった。

２回目からはこの方法で歩き出したが、確かにこれだと上半身を十分に使っている感じで歩き終えた後は腕などがかなり疲れている。このノルディックの良いところは上半身も十分に鍛えられるのにプラスして、トータルの消費カロリーも単なるウォーキングよりも３０％ばかり多いということだ。そうしているうちに趣味の常として、どうしても上級品のポールが欲しくなってきた。そこで今度は購入後に 長さを調整するものでなく初めから決まっているポールを買った。少し続けていると長めのほうが運動量も増えるので１２０センチの物にした。 歩き方も慣れるまでは少々慣れが必要だ。腕を後ろに押したときには手をポールから離して腕を伸ばしてそのまま前に持ってくるようにする。その手を再び握ってポールの先を 両足の間につける。そしてぐっと後ろに押してまた手を開く・・・・。なんだか文字で説明すると難しいようだが、これも習うより慣れろで実際歩いてみるとそれ程でもない。

こう書くと良いこと尽くめのようだが、このウォーキングにもちょっと問題がない訳ではない。それはこれをやっている人が居なくて、見られると少々恥ずかしい気分もあり日が暮れてからでないと 歩く気がしないということだ。友人に聞くと都会では結構これをやっている人が多いようだが、まだ私の居る住宅街ではそれ程普及してないようだ。ここらあたりでも健康志向が強く、ウォーキングをする人はかなり多いのだが、まだ時期的にちょっと早いのだろうか。ただこのウォーキングのメリットを考えると次第に広まっていくとは思うので、それまでの我慢だと は思っているが。

まだ歩き始めて一カ月くらいだが、半年くらい経った時点でまた途中経過を報告したいと思っている。