スポーツ・カイロ

最近、スポーツカイロプラクティック（スポーツカイロ）に嵌っている。これは以前、雑誌の宣伝で目にして面白そうだったのでアマゾンで本を買って自分で試し始めたのだが、これが自分にあっていたのか非常に気持ちも良く時間もかからず続けるのも容易だ。なにより一番の悩みだったギックリ腰に非常に有効でこれをやりだして以来ぎっくり腰の発症が皆無になった。これは自宅で自分だけの運動で出来るので手軽だし時間も短いので毎日でもやっている。

私が購入した本は仲野広倫氏というアメリカ在住のスポーツカイロプラクターが書いたもので、スポーツカイロとしては日本では多分初めての著作ではないだろうか。私は今まで全く知らなかったが、このスポーツカイロは日本のマッサージや整骨院とは全く違ってアメリカでは 大学医学部と同等のカリキュラムと授業を受けて、その卒業後の待遇もそれ相応に充実したものらしい。アメリカが金メダル獲得数ナンバーワンを成し遂げたリオ五輪でも医療主任にはスポーツカイロプラクター が就任するほどの権威もあるようだ。

なかでも私が最も素晴らしいと感じたのは診断に対するその科学的なアプローチの仕方だった。日本のマッサージや整骨院などのように施術者個人の秘伝の手技、手法などというのではなく、すべて科学的な論文 や著作に記載されている方法で診断し体を整えていく施術は私のような医療系の仕事をしている者にとっては理解しやすい。もちろんMRIやレントゲン検査、その他の医学的手段を縦横に駆使して診断を付けるので 無駄や間違いも少ないだろうと思われる。

そしてなにより素晴らしいのはその効果だった。私の場合は以前は年に１０回くらいギックリ腰を発症していて、その度に一週間から１０日間ほどゴルフのプレーに影響を受けていた。 ただ４年位前からインナーマッスルを鍛える筋トレをし出してからは随分良くなって一時は全くギックリ腰の痛みから解放された状態になったのだが、年齢によるものか最近また数か月に一回という感じでギックリ腰が起きるようになっていた。ただし以前ほど酷いものではなく数日間安静にしていたら大体治るくらいの軽い痛みになっていた。それでもゴルフを連続してプレーしたり 長時間練習場で打ちっぱなしをすると、ほぼ確実に起こるのでゴルフ好きな私にとっては困った状態だった。

ところが この本に記載されている方法を試してみると、全くギックリ腰が起きなくなった。それ以来、打ちっぱなしレンジで３時間ほど休みなく打ちまくっても腰痛は起きないし、そういうことを週に何度も行っても全く問題ない。以前は２時間以内に抑えておかないと腰痛が起こりやすくて自制していた。これは非常に嬉しいことで唯一の趣味と言っても良いくらいのゴルフに何の不安感もなく没頭できるというのは何物にも代えがたい高揚感がある。それにわざわざジムに行ったり整骨院といった施設に出向かなくても良くて、自宅で毎日テレビを見ながら５〜１０分も行えば十分なところも、私のように出不精な人間には大変ありがたい。

またこの本で姿勢や呼吸法の重要性を理解できたのも大きかった。これまでも他人からは姿勢が悪いから腰痛になりやすいことを指摘されていたが、「素人が適当なことを言っているな！」とあまり真剣には聞かなかったのが、この本で猫背の危険性や腹式呼吸の大事さを読むとそれを改善しようという気になり、現在は椅子に腰かけていても常に正しい姿勢を心掛けているし腹式呼吸も毎日行っている。私としてはこれだけでも腰痛の予防にかなり寄与しているような気がする。

こうしてみると糖質制限にしろスポーツカイロにしろ人の健康な生活は優れて正しい知識に依っているといっても過言ではないと思う。私にしても両親は高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満など生活習慣病のデパートみたいな人間だったが、私はそれらには一つも罹患してないし定期的にチェックしている血液検査等も全く正常値だ。この歳で 生活習慣病やほかの疾病による薬の服用も全くない。遺伝的には両親とは同等なのでそういう差は知識があるかどうかの違いと言って良いだろう。そういう事もあって今では正しい医学的栄養学的な知識さえ身につけて、それを日常生活において食事や行動に生かせばほとんどの病気から身を守ることができるとさえ思っている。癌や未解明な難病などまだまだ発症について分からない病気もあるが、そういう病気も 含めて未来には個人の医学的な知識で予防ができる時代がやってくる可能性も十分にあると思う。