年末年始

大体毎年、年末年始は旅行に行くことが多いが今回の旅行は幸運というかあまり普段体験しないことが幾つか起きた。今回は飛行機の飛び立つ時刻が一か月前に 希望しない時間帯に変更になり、それに伴ってチケットを別便に変更したせいで夫婦離れ離れの席でしかもハワイまでの８時間以上のフライトを狭いエコノミークラスで行くことになった。これはかなり厳しい状態で、隣が 知り合いだと足の置き方やトイレへ行く際にもいろいろと気を使わなくても良いが他人だと相当不便だ。今回は特に妻が足載せを持っていくことになっていたが、これも隣の席が他人だと 気を使ってスペースを取るので持ち出しにくい。そうでなくても疲れる行きのフライトが余計につらくなりそうな予感がしていた。

ところが福岡空港で搭乗手続きをしていると、航空会社のスタッフのほうから夫婦隣の席でしかもコンフォート席への無償アップグレードが提案された。どういう経緯かは分からないが直ぐにそれを受けて席を 変更した。そして乗り込んだらなんとコンフォートのなかでも一番前の席で 前に人もいないので、足も延ばし放題に伸ばせて妻も足載せを思う存分使って快適な旅だった。また搭乗手続きと実際搭乗する際もビジネスクラスでもないのに長い列に並ばずに直ぐに入れた。これは今年からクレジットカードを航空会社と提携している ものに変更したためで、事前に分かっていたが年末年始のように大勢の旅客が居る時はかなり時間の短縮になり楽だった。

そういうことで普段より快適なフライトだったが、それでもいつもの如く往路はなかなか寝付けにくく睡眠時間も数時間だったと思う。東に行くときは時間の経過が反対になるせいか何時も睡眠不足や時差ボケに悩まされることが多いようだ。一度しか経験がないがヨーロッパ旅行の時はフライト時間は長かったにも拘わらずすぐに寝付けて時差ボケもなかったので多分そうなのだろう。そういうことでワイキキのホテルに着くと 全く予期しないサプライズが起こった。

宿泊するホテルの部屋がこちらから何も言わないのにオーシャンフロントのスイートルームにこれまた無償アップグレードされていた。その部屋はワイキキの海岸やダイヤモンドヘッドを邪魔するものがなく展望できて、寝室の隣には広いリビングルームがありバス、トイレも２つずつ備えられていた。こんな部屋だけど夫婦二人だけで利用するには 広すぎるし、これまでスイートルームには泊まったことがないので初めのうちは逆に落ち着かない気分だったが、慣れるとやはり快適なものだった。

それにしてもどうしてこんな変更が起きたのだろうか。その辺りは英語力の乏しさもありフロントにわざわざ聞いてないので分からない。そこは推測するしかないが、正月のワイキキのホテルはそれ自体がかなり高価なのでスイートルームとなると相当な値段になるのは間違いない。そういう時にキャンセルでも入るとそのあとを予約する客は少ないのではないだろうか。そういうことでキャンセルの後の予約が入らず空室のままになっていたところに我々がチェックインしたので回って来たのかもしれない。ただ同時刻にチェックインした客は大勢いたのだが・・・。一つ思い浮かぶのはこれまでホテルは毎年変えていたのだけど、昨年と今年は同じホテルだったことだ。そのためにホテル側が我々に僅かなアドバンテージを与えてくれた可能性はある。

思うに外国旅行も数多く体験していると次第に利口になるというか有利な点が分かってくる。例えば先ほど述べたクレジットカードだが、日常の買い物や私で言えばゴルフの料金や飲んだ時の支払いなどをこのカードを使っていると、これがすべてマイレージに組み込まれるので飛行機チケットが安く購入できる。また空港での搭乗手続きや搭乗の際もビジネスの客と同じように長々と待たないでも別枠ですぐに乗れる。年末年始のハワイなどのようにチケット代がバカ高くなる時などは 予算的にビジネス席は取りずらいのでこれは非常に便利だ。

今回、チケットがエコノミークラスからコンフォートの並び席にアップグレードになったのも妻によればこのカード会員になっていたからだろうとのこと。また空港での搭乗待ちの時も専用の特別なラウンジが使えるのでこれも非常にありがたい。洋食が続いて飽きた頃には日本食が恋しくなるが、こういう時も専用ラウンジには普通のラウンジにはない寿司や麺なども揃えられていて無料で食べることができる。今回、このラウンジで私の前に居たある家族のお父さんは無料だからという訳ではないだろうが１時間くらいでビールをジョッキで５杯も飲んでいた。 普段ビール好きでこういう状況では大体飲んでいる私だが、どういう訳か今回は全く飲む気分にならず麺類やフルーツなど食べてばかりいた。そういう事でまたいろいろと新しい体験のあった今度の旅行であった。