新潟県警の不祥事

開いた口が塞がらないどころか、顎関節がガタガタに外れそうなほど、ありとあらゆる不祥事のオンパレード!　　新潟県警の不祥事とその一連の弁解会見には驚かされる。とにかく、よくぞそんな下手なというより、すぐばれるような虚偽会見をやるもんだなと感心する。とにかく一連のウソを聞いていて、日本の官僚機構はかなり重症だと今更ながら危惧される。

９年間も女性が監禁されていたのも新潟県警の不手際なのだろうが、その女性が救い出された以降の警察キャリア官僚の醜態振りにはアゴが何回外れても追いつかないほどだ。 女性が救出される際のウソやその弁解のウソ（関係者に迷惑がかかるから虚偽発表したという弁解）、本部長が記者会見の席にいなかった理由などありとあらゆるウソの垂れ流し状態になっている。とにかく真実の方が少なくて、ほとんどが虚偽発表の状態。

警察本部長は特別監察にきたN関東管区局長の接待に頭が煮詰まっていて、正常な判断力はなかったようだ。このNがどうにも始末に悪い。特別監察に来ていながら自分から接待を要求して、監査もそこそこに旅館に駆けつけて酒席とマージャンにうつつを抜かし、翌朝は公用車で観光をしている。こんな輩が関東地区のトップに君臨して、警察組織全体のリードをしているというのだから、組織全体が影響を受けないはずはなく、今の日本の警察機構はガタガタのようだ。

特別監察も単なる接待の機会を与えるだけで、まるで意味をなしてないようだし、今回の不祥事の後で行われた警察庁の調査チームも何ら虚偽発表を見抜けないでいる。ということは警察の自浄作用はまったく期待できないわけだから、外部の監査機構を導入しなければならないだろう。

今回の事件、不祥事は全国２２万８０００人の警察官の０、２％のキャリア職員の問題だと思う。彼らはキャリア同士で狭い閉鎖社会を作っているから、現場の事件などはどうでもよく、キャリアの接待を第一の重要項目に挙げるようになる。今回も不祥事を再発させないために出来た特別監察制度を接待の場にして、監察など上の空で宴席を設けた旅館に行くのに必死になっている様が告発されている。

日本のような中央集権国家で官僚がこのような私利私欲に走り出すと、誰にもそのような暴走を止められないだろう。昔は官僚のプライドや使命感でその歯止めになっていたのだろうが、現在のようなご時世ではそのような事は期待できないし、事実、官僚のあまりに自己保身の事件が多すぎる。特に警察は自らが捜査機関である関係で、外部からの捜査を受けることが稀である。今の制度では自浄作用が働かない限り、悪事のやり放題になってしまう危険性がある。やはり外部のメスが入るような機構の設置が重要だろう。

今回、新潟では特別監査のちょうどその日に監禁されていた女性が発見されたので、このような事件になっていったが、これが何日かずれていたら大した事件にはなってなかったと思う。新潟県警の捜査能力に非難は出ても、キャリア官僚には何の非難もなかったと思う。
また、これはなにも新潟だけの特殊事情ではなく、全国の警察でも同様な不祥事はかなり隠されているのだろう。

それを考えると、今更ながら日本の官僚機構はぼろぼろに金属疲労を起こしていると思う。２１世紀に向けて、少なくとも警察の官僚機構を変えて行かないと、我々の安全を託していく組織だけにかなり危ない事態になるのではないだろうか。