アレルギー性鼻炎は遺伝性疾患ですので、できるだけ根治的療法である減感作療法を
勧めています。

これまで減感作療法を選択する患者は治療に時間のかかることもあり減少する傾向にありましたが
最近は唯一の根治療法である点が見直されて、次第に選択される方が増えてきています。
遺伝子工学の手法により抗原の精製も進歩して使用できる種類も増えてきたので効果の点でも
改善してきました。

レーザーは時間がかからないので手軽に出来ます。そういうことからこの方法を選ばれる患者さんは
多いのですが、この手術は一生有効という訳ではなく、１〜２年もすると効果が消失してしまいます。
やはり根本的な治療が出来ない場合の次善の策と考えるほうが良いでしょう。

アルゴンプラズマ凝固法は最近おこなわれるようになったアレルギー性鼻炎の外科的治療法です。
大まかな点はレーザー治療と同じで、レーザー光線の代わりにプラズマ化したアルゴンガスを
使うところが違うだけです。簡単に言えばレーザーの欠点を補ったものと言ってよいと思います。
有効期間はやはり１〜２年くらいです。レーザーと同様に保険適応の手術です。

私はこれまではレーザーを主体にアレルギーの治療を行ってきましたが、平成１９年４月より
花粉やハウスダストだけでなく、ダニ抗原による減感作が可能になりましたので、この方法を
主体にアレルギーの治療を進めていくことになると思います。